「環境技術」2007年1月号 記事情報

掲載年 2007
巻(Vol.) 36
号(No.) 1
64 - 71
記事種類 研究論文
記事タイトル 赤錆(ヘマタイト)のマグネタイトへの変換における磁気の効果
著 者 黒田正和・張 欣・山上利一
第1著者ヨミ くろだ
第1著者所属 群馬大学
要 旨 赤錆(ヘマタイト)のマグネタイト(黒錆)への変換における磁気の効果について,流通系で実験的に検討した.また,ヘマタイトのマグネタイトへの変換過程を15日毎にX線回折法により分析し,変換機構を検討した.試料は錆鉄板,ヘマタイト及びマグネタイト試薬(粉末)などを使用した.磁気強度は約300mT,使用した水はイオン交換蒸留水,流速は2m/sとした.液の温度は21℃→39℃,DOは7.5mg/L→5.2mg/L,pHは5.4→8.5と時間の経過につれ変化した.錆鉄板に付着した赤錆は,30〜45日後に水和酸化鉄と黒錆の混合物に変化し,およそ90日後に完全に黒錆になった.一方,へマタイト試薬(粉末)スラリー,マグネタイト試薬(粉末)スラリーでは,へマタイト及びマグネタイトの変化は全くなかった.赤錆から黒錆へ至る反応には,Fe2++8FeOOH+2e-→3Fe3O4+4H2O,Fe2O3+6H+2e→2Fe2++3H2O,Fe+2Fe3+→3Fe2+などの反応が関与すると考えられ,ローレンツ効果により生じる電流は,これらの反応の電子供給源となり,ヘマタイトのマグネタイトへの変換を促進すると考えられた.
キーワード:磁気効果,脱錆,防錆,磁気処理
特集タイトル
特集のねらい